神になりてえ

今週のクレイジージャーニー蟻回がとても面白かった。いやあ、社会性のあるペットって良いですね。一歩引いた場所から生命そのものを愛している感じが良い。猫や犬とも戯れたいけど蟻もアリかもしれない。なあ、アリ?

モハメド・アリ「蟻もアリかもしれないね」

 

アクアリウムにはバランスドアクアリウムという飼育法がある。水槽で魚を飼うとなると、酸素を供給するためにブクブクを入れたり水を定期的に入れ替えたり、もちろんエサやりなんかもするのが普通だが、(完全循環型)バランスドアクアリウムはそういった外部の補助一切無しで水槽内の生命を循環・維持させていくというものだ。つまり家の中に限定的な地球を作ってしまうのである。

 

もちろんこれを長期的に維持するには相当な知識と努力が必要である。プランクトンやらバクテリアやらが云々をしてかんぬん等々まで把握しなければうまくいかないらしい。魚と水草突っ込んでハイおしまいと言う訳にもいかないし、ネットでは努力したけど失敗しましたというレポートも散見されるので二の足を踏み続けている。

 

グレッグ・イーガンの短編小説「クリスタルの夜」では、仮想空間で似たようなシュミレーションを進化の要素も加えながらやっている。クソ要約をすると、「超最強の処理能力を持った無敵マシーンが出来たし、原子("生物学的基本単位")レベルから定義したバーチャル世界作ったろ!そこに進化するAI置くンゴね」といった話で、さて生命とは……みたいな展開のヤツである。気がする。違ってたら恥ずかしいので教えてください。ちなみにオチがぶっ飛んでて最高。

 

要するにこれがやりたい。主人公ダニエルの陶酔を得たい。俺は神になりたいのである。完璧に趣味趣向だから開き直るが、生殺与奪の権利を得た上で快適に生かすのであれば犬や猫や蟻をペットとして飼うのとそう変わりない。同じことを国家を主語にして言い直してもいいし、相互連関的に人類や生命が行っている事と言い換えてもいい。それが手に負えるならば神になってもいいだろう。

 

……ここまで話を広げると「もうやっとるやんけ」で終わるので、まあなんと言うかくっきり目に見える形でそれが欲しい。付随する生命倫理の話は置いといて、地球なり宇宙なりが手元にあると気軽に感じさせてくれるものがあったら気分が爽快という話でした。とりあえずシムアースをリメイクしてくれ。