もや

中日のモヤが大暴れしている。この3連戦で13打数9安打4打点1HRという素晴らしい成績を残していて、まだ26歳、身長も2メートルあるというのだから羨ましい。背の高い選手は画面を見た瞬間に印象に残って非常によろしい。中日はアルモンテも当たっているし、松坂も意外とイケそうな感じがあるので、今年はもしかしたらAクラス入りもあるかもしれない。

 

もやと言えば、朝靄の中を散歩するのが好きだ。夜とは違う視界の奪い方をしてくれるのがいい。暗闇の中で周囲が見えないと人間は警戒心を呼び起こされるが、光の反射した白は同時に安堵感とまどろみを感じさせてくれる。

そして、普段見慣れた建物や道が全く違うものに見えてくるのもいい。靄のせいで距離感が変わり、近くのものはやたら大きく見え、遠くに霞んでいるものは小さく見える。こうやって距離感の変化が起こると、見慣れた景色のディティールをもう一度まじまじと確認することになる。例えば壁の剥がれ具合だったり、室外機の大きさだったり、木の表面のうねり方だったり、普段は我々の意識の外でひっそりとしているものたちに視線が吸い寄せられていく。 

また、音を奪ってくれた上で普段聞き慣れない音を提供してくれるのもいい。雪が降っているときもそうであるように、環境音が水の粒に吸収されて、シーンとキーンの中間のような音が聞こえてくる。他には自分の足音とデデーポッポという山鳩の鳴き声くらいしか聞こえてこない。

そう、朝靄の中にいると、世界に自分一人きりしかいないんじゃないかと錯覚する。そして実は裏の世界に入ってしまったんじゃないかとも思う。だから同じように散歩している人を見かけると、他人が存在することの安心感と、表の世界に引き戻されたつまらなさがないまぜになった気持ちになる。と同時に、この人もそんなことを感じながら散歩しているのかもしれないな、という愛おしさが生まれる。世界に一人きりもいいけど、世界に70億人いるのもいい。そんなことを考えていると太陽は昇り始め、靄は徐々に晴れて、また新しい一日が始まっていく。

 

中日も近年はBクラスが続いており、更に上と下とのゲーム差が離れることが多く面白みのない球団に成り下がっているが、今年のセ・リーグは混戦の予感があるから、セ界に一人きりにはならないんじゃないだろうか。

これが言いたかっただけであった。面白いね!!!以上!!!!!!